読売新聞の感想

読売新聞を読んで思ったことを書きます。

2016年11月23日の読売新聞の感想

紙幣騒動 インド人うんざり

 インドで、高額紙幣の1000ルピー札と500ルピー札が廃止になり、国内に流通する現金が足りず混乱が起きているそうです。目的は、汚職や不正蓄財のあぶり出しとテロ組織の資金源である偽札の根絶です。新しく偽造対策が施された2000ルピー札が出回っているそうですが、それでも国内の通貨の86%を占めていた2種類の紙幣がなくなったことの影響は大きいということです。インドのお店は、お釣りを払えないという理由で休業を余儀なくされているようです。

 混乱は予想できただろうに、よく断行したなと思いました。

 

人気本の購入「配慮を」

 日本書籍出版協会の文芸書小委員は、全国の公共図書館2600館に文芸書の取り扱いに対する配慮を求める要望書を送ったそうです。簡単に言うと、人気の本を大量に所蔵することで本の売れ行きに影響が出ているので、やめてほしいということです。

 たしかに、図書館の意義は人気本を貸し出して人を集める事ではなく、幅広く多種類の書籍を収蔵することが重要なのではないかと思います。タダで本を読める「抜け道」のようなサービスではなく、読めない本を少なくする「天網」のような役割を果たすべきですよね。しかしながらそこに具体的な線を引いてしまうことはよいことなのか、考えなければならないですね。

 

おわりです。

2016年11月19日の読売新聞の感想

「ビール系」税一律55円

 ビール系飲料の税金が一律になる流れがあります。18年度以降7~8年かけて変えていこうとしているようです。現在はビール77円、発泡酒47円、第三のビール28円という階層になっていますがそれを55円にしましょう、ということです。

 これは実質的に増税ということですね。最近クリアアサヒがうまいことに気が付いたので、あらら、という気持ちです。ビールが少し安くなるのはいいのかもしれませんが、安くて助かる、と思って第三のビールを飲んでいた人たちにとっては悲しいことです。とはいえ、ビール系3種類、値段が違うのでそのぶんおいしさも違うと思われてしまいがちですが、それぞれ微妙に特性が違って、それぞれの良さがあるような気がしています。なので、その特性で売れ行き競ってもらえるようになるということですから、その点はいいのではないかなと思いました。

 

短い就活 余裕と不安

 今年は10月時点で大卒内定率が70%を超えているそうで、これは19年ぶりの高水準だそうです。採用日程が早めになったおかげで、資格取得などの活動ができて助かる、とか、時間があるので内定先に迷いが生じ就職活動をやめられない、などといった学生の声が載っていました。

 思うのは、内定が決まったら大学でやることをやりなさいよ、ということです。その学生が何専攻の学生かわかりませんが、専攻の知識をより強く確かなものにする努力は3年生までで終わりにしていいのでしょうか。もしも本気でやるなら、関係ないことにかかずらわっている暇はないと思います。変です。

 

JR北 3線区廃止へ

 近頃、JR北海道の路線維持が問題になっています。無理なんだそうです。現在13線区が、今後について協議していく対象になっています。

 僕の通っていた旭川の高校には、周辺の市町村(富良野士別)から電車で通ってくる人もいました。その旭川-富良野を結ぶ線が見直し協議を始める予定だそうです。その辺の人たちはどうするんだろうか。下宿することになるのかな。

 

おわりです。

2016年11月16日の読売新聞の感想

連立政権構想は「焦眉の課題」

 共産党の志位委員長は、共産党党大会の決議案で野党による連立政権構想に関する考えを述べたそうです。この連立構想を「焦眉の課題」とし、民進党自由党社民党の3党に早期の合意を求める方針だとのことです。志位委員長は「野党は国民に(安倍内閣に代わる政権について)示す必要がある」、「綱領や将来像が違っても、当面の一致点で協力することが共闘の当たり前の姿」と述べたそうです。

 僕が見ている感覚から言うと、その4党が連立して政権を担うとよくないと思います。それと、気になるのは、「綱領や将来像が違っても~」の発言です。この中で言う「当面の一致点」というのは政権奪取のことだと思うんですけど、重要なのは政権がどのように運営されるかであって政権奪取を目標とするのは変です。そんな集団に政権を任せたいとは思わないので、きちんとした将来像を語ってほしいです。もし僕が共産党の支持者だったら代表のこういう発言を聞くと悲しくなると思うんですけど、そういう人は少ないのでしょうか?

 

読売歌壇・俳壇

 今週は月曜日が休刊で、昨日載ってなかったのでないのかなぁとおもっていたらきょう水曜日に載っていました。

 好きだった短歌はこれです。

 秋の夜にマンドリン弾く青年の指はやさしく月光を呼ぶ

 (新庄市 田宮良子さん 選者:小池光さん)

 月光と楽器という組み合わせが好きです。下二句が幻想的でとてもいいと思いました。軽快で柔らかな音色に、雲間から大きな、明るい月が少しだけ顔をのぞかせ、ゆるやかな風がすすきをゆらす。そんな情景を思い浮かべました。

 好きな俳句はこれです。

 ことば待つ君へ林檎を剝きながら

 (東大阪市 渡辺美智子さん 選者:正木ゆう子さん)

 この様子、一瞬で思い浮かぶ君と私の関係が様々なのです。林檎を剝くというところで、僕ははじめ「病室で、入院している君と見舞いの私」を思い浮かべました。でも、「お母さんが、息子に」、「恋人が、その恋人に」「長年連れ添った妻が、夫に」「結婚したばかりの妻が、夫に」などなど、いくらでもあります。そして、その無数の関係の中で、待たれている「ことば」も無数。頭を駆け巡るいろいろなシチュエーションがおもしろかったです。

 

おわりです。

2016年11月10日の読売新聞の感想

「小1移植で募金」虚偽会見

 東京都内の小1男児が重い心臓病を患い、心臓移植の必要があるとして、その伯母が募金を呼びかける記者会見を開いたそうですが、それが嘘だったそうです。読売新聞はその記事を9日の朝刊に載せましたが、結局それは誤報になってしまいました。男児の祖母からの指摘で発覚したそうです。記事担当者の懲戒処分が検討されているそうです。

 この記事は覚えていて、チューブがつながったかわいらしい男の子の写真が大きく載っていました。ただ、その記事には救う会の会長は伯母で、両親の影がなく、少しおかしいなと思っていました。まぁ、両親が表に出たくないという考えで、その代理で伯母が表立った活動をしているんだろうと思って流してしまいましたが、まさか噓だったとは。正直この話にかなりびっくりしています。かなり大胆に、そんなすぐばれるウソをつくとは少し心配になります。どういう人なんだろう。

 

おわりです。アメリカの大統領がトランプさんになってしまいましたね。これについても驚きです。今日の新聞はこの話でもちきりでした。

2016年11月9日の読売新聞の感想

博多陥没 インフラ破壊

 博多駅前の道路が陥没し、大きな穴が開いてしまったそうです。深さ最大15メートル、長さ30メートル、幅27メートルの大穴です。市営地下鉄七隈線の延伸工事でトンネルを掘削中、地下水が流入し陥没が起こってしまったとみられています。市交通局は、この大規模陥没の前にも二度陥没事故を起こしており、今回かなり怒られるそうです。1回目は2000年6月、長さ10メートル、幅5メートル、深さ8メートルの穴。2回目は2014年10月、長さ5メートル、幅・深さ4メートルの穴で、今回の現場から300メートルほどしか離れていないところだったそうです。けが人はいないそうです。

 代表的なトンネルの掘り方にはシールド工法(安全だけど掘れる空間が少ない)とナトム工法(少し危険があるけど掘れる空間が多い)の2種類あり、今回は駅のホームを作らなければならないため空間が必要で、後者の方法をとっていたそうです。とはいえ地下水が出る・出ないの予測は困難であるという側面もあるそうです。

 この事故の写真はツイッターで見たのですが、かなりびっくりしました。ゴジラの映画みたいだよ、と思いました。起こったのが早朝の人が全然いないときで本当に良かったですね。作業員の人も巻き込まれずに全員無事だったというのは、不幸中の大幸いだと思いました。

 

解説スペシャル 衆参選挙制度 解釈で割れる

 7月の参院選について、「1票の格差」訴訟の各高裁の判断が出そろったそうです。結果は、違憲の判断はなく、違憲状態が10、合憲が6というものでした。

 これについて、社説では「踏み込み過ぎもある高裁判決」という見出しがつけられています。国会(与党)が軒並み5倍ほどだった格差を今回の参院選では3.08倍まで小さくしたという働きを軽視して「違憲状態」と判断した高裁がある、と強い反発の意見を述べています。衆院の基準で参院の区割りを語ることや、参院が各都道府県の代表的性格を持つことを踏まえて総合的な判断を下してほしい、とのことです。

 原告(違憲では?と言ったほう)の弁護側は、著しい不平等とは言えないため合憲とした判決について、「著しくない不平等であればいいという問題ではない」と述べています。まぁそうだが、とは思います。

 僕個人的には合区はあんまりよくないと思っていて、それは単純に各都道府県から一人は国会議員がいたほうがいいと思うからです。1票の格差は議員一人当たりの有権者数ですから、たとえば1000人の有権者がいる地区と2000人の有権者がいる地区では、1000人の地区の1票のほうが価値が高いことになります。このように数字で計算する価値にどれほどの意味があるのか疑問です。政治家は、日本全国各地域の声を国会に持ち寄って隅々まで良くする義務があると僕は考えます。その場合は当然、地域に根差した活動の仕方が必要になってきます。それぞれの県にひいき目を持った立場の議員が集合して、多様な議論を行ってもらうべきです。そういう意味で、数字で単純に判断できる話ではないと思うのです。確かに数字が大きくなりすぎるのは問題ですが、現在の都心へ人口が集中する状況も止めにくいですし、選挙制度まで人口の中心に寄り添うようになっては全部都心一極集中になってしまうのでは。

 憲法改正にあたって、参議院の地方代表的性格を明記したいという話もあるようで、「あぁ、そういう話にもなるんだ」と思いました。ただ、これの実現はあまり現実的ではなさそうです。

 

論点 「横綱昇進の条件」独り歩き

 横綱審議委員会千葉大名誉教授(整形外科)の守屋秀繁さんが分を寄せています。横綱推薦の内規の独り歩きが心配だそうです。

横綱推薦の内規

第1項 品格、力量が抜群

第2項 大関で2場所連続優勝

  この第2項が横綱昇進の条件のようになっていることを危惧しているそうです。というのも、守屋さんは横綱の「安定感」を大事に思っているそうです。なので、時に爆発的に強くて2場所連続優勝するもその後くすぶっている、というパターンが多い一方、各場所で安定的に勝っているけれども優勝にはつながらず昇進できない、しかし横綱には適格であろうという力士もいるので、評価基準を見直してはどうか、と思っているそうです。

 横綱ってどうやったらなれるんだろうかと漠然と疑問に思っていましたが、こういう基準があって、こういう問題があるんだ、と二つのわかりが同時に得られたいい記事でした。

 

世界陸上へ 駆ける 選手展望 上

 マラソンの吉田香織選手(TEAM R×L)が強いそうです。前回のさいたま国際マラソンで2時間28分43秒と日本勢トップ、総合二位をとっており、今月13日の同大会でも期待が持たれています。8月の北海道マラソンでも日本人トップだったそうです。陸上一本でやってこれたわけではなく、積水化学資生堂とクラブチームを経験した後にはチームには所属せず、普通に働きながらマラソンに取り組んでいます。練習は、20㎞以上の距離走は行わず、200mにインターバルなどでバネのある走りを磨くスタイルだそうです。

 僕は陸上部で長距離ランナーでしたが距離走が嫌いで、インターバルだけやってたかったタイプです。5000mの試合をやるのに5000m以上走る意味はないとさえ思っていました。だから吉田選手が活躍するということは自分のスタイルも悪くなかったんだよ、といってもらえるのと同じことなので頑張ってほしいです。もちろんそういう邪な気持ちだけでなく、単純に頑張ってほしいです。

 

江戸幽閉の宣教師 柔和な顔

 国立科学博物館が江戸時代にイタリアから渡ってきた宣教師ジョバンニ・シドッチさんの骨から顔を復元したそうです。江戸時代キリスト教が禁教の折、現在の東京文京区にあった「切支丹屋敷」に幽閉されたそうで、新井白石の尋問を受けたという記録もあるそうです。国立科学博物館人類研究部の研究主幹の方は「もう少し怖い顔になるかと思ったが、意外と柔和な雰囲気になった」と話しているそうです。

 最近遠藤周作の「沈黙」(江戸時代、キリスト教の宣教師が辛い目に遭う話)を読んだので、反応してしまいました。この人もつらい目にあったに違いありません。胸が痛い。

 

おわりです。

2016年11月7日の読売新聞の感想

健康かつ長寿 深化する思考

 作家の堺屋太一さんが文章を書いています。2025年に大阪万博を開催しよう、という動きがあり、それについて世界情勢や万博の歴史などを交えて持論を展開するという文でした。

 2025年の大阪万博のテーマは「人類の健康・長寿への挑戦」だそうです。なんでだよ(笑)と思ってしまいました。

 

読売歌壇・俳壇

 今日はこの歌が好きでした。

 われよりも母を知りしかつれあひは「好きだつたわ」と桔梗を生ける

 (匝瑳市 椎名昭雄さん 選者:栗木京子さん)

 われ、つれあひ、母の3人の関係性がきわめて静かに表現されています。だんだん秋も深まってきた近ごろ、桔梗の力強い花を生けながら物を思うのです。そしてそれを見つめるわれもまた、いろいろなことを思うのでしょう。

 

 俳句はこれが好きでした。

 思い出すたびに輝く薄かな

 (土浦市 山本勝成さん 選者:宇多喜代子さん)

 黄金の薄野がふーぅと風に吹かれて、波うつ様子が目に浮かびました。夕方の風景です。

 

おわりです。

2016年11月3日の読売新聞の感想

時代の証言者 エイズと闘う 満屋裕明5⃣

 研究室のボスにエイズに効く薬の研究を命じられ、効果的な試験系を構築するところの話でした。HIVに効く薬の効果を調べるには、HIVに感染したらすぐに死んでしまう細胞が必要で、効率的な実験を行うためにはその細胞の増殖速度が速くなければなりません。満屋さんは、同時期にNIHに留学していた谷内江さんから採血し、リンパ球を採取。ヤチエ細胞と名づけたこの細胞は、とても実験に適している性質をもっていたそうです。

実験のたびに新鮮な細胞が必要なので、「吸血鬼」と恐れられながら、毎週のように採血しました。 

 これには笑ってしまいました。ちなみに谷内江昭宏さん(62)は、いま金沢大学の小児科教授で、小児の免疫疾患の専門家として活躍しているそうです。

 

 おわりです。