読売新聞の感想

読売新聞を読んで思ったことを書きます。

2016年7月12日の読売新聞の感想

首相「経済対策 大胆に」

 参議院選挙から二日が経ち、各方面のうごめきが整理されてきた感じでわかりやすい記事が多くなっていました。参院選自民党が大勝したことをうけた首相の弁をはじめとして、各党の動きが記されていました。

 憲法改正について首相は、

 ・国会に委ねる

 ・党派を超えて議論を成熟させていきたい

 ・自民党草案をベースに広く合意を形成していきたい

ということを述べていました。また、民進党内には「憲法改正自体に反対、という執行部の姿勢はナンセンスだ」と指摘する人がいると書かれていました。

 与党の大勝を許した原因として、野党の大勢力である民進と共産の理念が全く擦り合わされていなかったことも挙げられていました。民進党の保守派では、「参院選以外で共産党と協力なんかしたらおしまいだ」という意見があったようです。今回の選挙結果をうけて、民進党では反執行部候補の擁立の動きが模索されているそうです。

 今回の選挙は、自民党以外が憲法改正について騒ぎ立てた上に与党が大勝したな、という印象があります。しかも、憲法改正反対の党側の主張は完全にプロパガンダが先行した形で、まったく困ったもんだなということが、次に感想を書く記事でわかりました。

 

解説スペシャル 憲法改正 警戒論に疑問

 編集委員 笹森春樹さんのまとめた記事です。憲法改正についてこれからありうる流れや、改正の手続きについて述べられていました。

 改憲反対派の主張には、非常に違和感のあるものが多かったのですが、自分に知識がないため「そんなもんなのかなぁ」と思うにとどめていたのですが、この記事ではかゆいところに手が届くように解説がなされていました。与党派の読売新聞の記事であることを差し引いて読む必要はあると思いますが、とはいえ自分の違和感を氷解させるのには十分正しく書かれていると思います。

 僕の持っていた違和感は、以下の二点に対してです。

 ①与党が2/3を取ったら憲法が即変わるよ!あぶないよ!

 →そんなことはないと思うのだが…。自民党公明党でも意見の食い違っている部分はあるし。

 ②自民党改憲草案はヤバいよ!あぶないよ!

 →主張する通りあぶない部分はあると思う(僕が目を通した範囲では、24条とか)けど、そんなすっぽり取り換えるようなことできないんじゃないの?

 ①に対しては、まぁ普通にそんなことはありません、というように書いてありました。「安倍首相が」憲法を変えようとしているというような主張が目につきますが、憲法改正の主体は国会と国民であるので(具体的には「憲法改正原案を提出できるのは衆院なら100人以上、参院なら50人以上の議員」および「改正の発議と議論を経たのちの国民投票」)、まぁそりゃそうだろという感じです。

 ②に対しては、「個別発議の原則」というのが国会法第68条の3にあるようです。各話題について、それぞれ発議と国民投票が必要なわけですから、すっぽり取り換わるなど到底起こり得ないことがわかります。また、自民党の草案は党員の何人かが「たたき台にすぎない」とか「野党時代に作ったものなので、いま見返せば極端に過ぎる部分もある」などと述べていたりすることも含めれば、反改憲派の主張は現実を曲解したものだということになります。

 結局この記事から、改憲反対派は日和見な人たちを煽っているだけで、なにがしたいんだろうという気持ちが大きく増しました。

 

EU、早期交渉へ圧力

 イギリスの首相がメイ氏に確定しようとしています。キャメロン首相は13日に速やかに首相の座を引き継ぐ考えを示したそうです。EU側は交代とともに即離脱通知をすべきだとの態度を示しており、メイ氏はすごく大変な感じになりそうです。

 正直、こんな針の筵に飛び込んでいくような勇気のある人というただ一点において応援したくなってしまいます。実際どういう手腕があるのかは僕は全く知りませんでしたが、どうも派手な感じではなく淡々と問題を解決する実務型の人みたいです。

 

昨日はほぼ選挙速報みたいな紙面で、当然短歌はなかったのですが、今日の紙面にも短歌がなくて残念でした。

おわりです。