読売新聞の感想

読売新聞を読んで思ったことを書きます。

2016年10月19日の読売新聞の感想

液体ミルク 政府後押し

 最近新聞にこの話題がたびたび登場しています。液体ミルクは、粉ミルクよりも簡単に与えることができるために非常に便利なのですが、日本では認可されておらず使いたい人は海外から直に輸入するしかないという状況です。現在一般的な粉ミルクだと

①清潔な水が必要

②お湯を作れる環境が必要

③お湯で作った後人肌まで冷ますことが必要

と必要なことが多いです。緊急を要さない場合はこれでもいいのかもしれませんが、たとえば災害で避難中とか、慣れない人が面倒を見なければならないといった状況では困難が伴います。実際、このように液体ミルクが話題になったのは熊本の震災で液体ミルクが大活躍したからだそうです。

 認可の問題点として、品質や製品管理がきちんとできるか、製造や輸送コストに見合った需要が見込めるかの二点があるようです。出せば売れるんじゃないかなと思いますが、品質の担保はなかなかの課題だろうとも思います。海外製のものはあまりよくないものも多いそうです。

 やっぱり、これだけ便利になっている世の中ですし、より便利な方法があるのならば導入していくといいと思います。災害時に役立ったという実績があるのですから、需要が見込めないことはないと思いました。

 

社説 ユネスコと日本 記憶遺産の政治利用を許すな

 南京大虐殺の資料がユネスコの記憶遺産に認められたことがあってか、日本からの分担金の拠出が遅れているそうです。政府はきちんとした説明はしていませんが、まぁそういう理由だろうとのことでした。記事の論調は、日本のやりかたは妥当であり、政府もきちんとこういう理由で拠出を遅らせていますという説明をしたほうがいいというものでした。

 ユネスコの政治利用を許さないために、ユネスコの今後の動きを政治的に制御しようとするのは、いいのかなぁと思いました。もちろん件の資料の認定に不透明な点が多いのに対する抗議という意味は分かるんですけど、こんなことしちゃったらなんでもありになっちゃいませんか?

 

四季

 これは新聞の2面にいつも載っている、俳句や短歌を写真付きで紹介するコーナーです。今日載っていた短歌が好きだったので引用します。

 ドーナツの穴のむこうはいつも雨せかいはみんな錯覚である

 (杉谷麻衣さん 歌集『青を泳ぐ。』より)

 ドーナツを覗くというなんてことのない小さな動きの中に、せかいの性質を見出しています。もちろん覗いた先がかならず雨になっている、なんてことは絶対になくて、きっとそのときはちょうど雨だっただけなんでしょう。でも、「ドーナツの穴のむこう」に見えた「せかい」が「いつも雨」と感じてしまったのです。頭では錯覚であるとわかっていながらにして思ってしまうこと。それこそがせかいなのである、ということをとっても遠慮深く主張している歌だと感じました。

 

韓国就活生 日本にも照準

 見出しの通りのことが起きているようです。韓国の財閥系の大企業は、毎年6~7万人から新規採用者を選ぶそうです。でも試験を通過するのはその1割以下(といっても6-7000人ですから多いですね)であり、その受け皿となる優良中小企業が少ないため正社員になる人が少ないそうです。なんと大卒者の半数以上が正社員になれないそうです。日本企業は、韓国で会社説明会を開くなどアピールの機会を増やしているそうです。韓国人からは、日本企業には安定感があるということで人気があり、日本企業も兵役で培われているであろう忍耐強さや適応力に期待できると熱い視線を送っているみたいです。

 韓国では受験戦争が過熱しているという話は聞いていましたが、就職事情がこんな感じなんですね。そりゃあ過熱もするわい、と思いました。

 

人生案内 息子が元夫との暮らし望む

 40代の会社員女性からの相談。今高3の息子が2歳の時に離婚し、それまで女手一つで育ててきた。家の手伝いなどもきちんとさせて、助け合って生活してきたと考えている。そんななかで、息子が小3のころから元夫のところへ月2回行くようになった。そのときから、「向こうでは手伝ってなど言われない」などというようになり、ケンカになるし、それ以外にもいろいろと甘やかされているようで、元夫の家で暮らしたい、とまで言う。一生懸命育ててきたつもりなのに、子供の心が離れてしまって悲しい。

 哲学者 鷲田清一さんの回答。それはとても悲しいことと思います。あなたのふるまいはとてもきちんとしていて、賞賛に値します。しかし、息子さんはどう感じてそのような行動をとっているのか。ただただ易きに流れているともとれますが、あなたの献身が重すぎると感じているのかも。わかりませんが。元夫の側も、息子さんを思ってそのようなふるまいをしているはずです。息子さんの人生は息子さんのものなので、彼がどのような選択をしたかを引き受けていくようにするしかありません。それを踏まえて応援するとしたら、何ができるかを考えていきましょう。

 非常にしっかりした回答だと久しぶりに思いました。質問者さんの置かれている状況はかなり同情してしまいます。が、しかし、鷲田さんの言う通りでもあります。でも、このような状況だと、たぶん一旦元夫のところに行ってしばらく暮らしたら、お母さんのところに戻りたくなるんじゃないのかなぁ。それは僕がマザコンだからそう思うだけでしょうか。

 

五輪会談 異例の全面公開

 この記事に関しては特別大きな感想はないですが、一個気になりました。小見出しに「バッハ氏「モッタイナイ」」というのがありました。外国人の日本語の発言をカタカナで書くの差別っぽい感じがします。紙面の都合上仕方ないのかもしれませんが、カタカナでなくアルファベットで書くかひらがなもしくは漢字で表記してもいいんじゃ、と思いました。

 

おわりです。今日の新聞は読みごたえがあって、感想を書きたい記事が多かったです。書いたもののほかにもいくつかありましたが疲れたのでこれで終わります。