読売新聞の感想

読売新聞を読んで思ったことを書きます。

2019年2月20日の読売新聞の感想

児童福祉司の任用 厳格化

 児童相談所で虐待対応を行う児童福祉司の任用要件を厳格化するそうです。これまでは、「児童福祉事業」と名のつく業務を2~3年ほど経験すれば、業務内容がたとえ経理だったり事務作業のようなものでも児童福祉司になれる制度だったそうです。今回の報道は、これをもう少し厳しくする法改正を目指しますよ、ということのようです。また、新しい法案には「体罰禁止」を明記する案もあるそうですが、これは民法で定められた「懲戒権(民法第822条:親権を行う者は、第820条の規定による監護及び教育に必要な範囲内でその子を懲戒することができる。)」とかち合うのでどうしようか、という話にもなっているそうです。

 懲戒権というものがあるのを初めて知りました。民法ってぜんぜん知らないのですが、僕のようにせまい範囲で暮らしている者が、広い世界ではどんなことが起こり、どんなことの権利が保障または禁止されているのかを学ぶにはよいかもしれません。ちょっと法律の簡単な本を読んでみたいと思いました。

 

「休眠預金」活用40億円

 休眠預金(銀行に預けてから10年以上出し入れがないお金)を、政府が公益事業の助成にあてる基本計画が出たそうです。休眠預金は年1200億円ほど発生していて、そのうち700億円は払い戻されずに残るとのこと。

 お金に興味ないお金持ちがいるということかな、と思ったんですが、例えば1億人の国民が1000円ずつ残してたらそれで1000億円になるわけなので、どちらかというとちりも積もれば山となるみたいな話ですね。

 

解剖財界 就活編

 就活をテーマに、もと文科省馳浩さんと、ファーストリテイリング社長柳井正さんのインタビューが載っていました。柳井さんの言葉には同感でした。現在、経団連が就活ルールの撤廃を表明した一方で、政府がルール作りをしようという話が出ています。柳井さんはルールなど不要で、通年採用を行うべきという立場で、次のように述べています。

 就活があっても勉強する人はするし、しない人はしないんですよ。 

 大学は自らの権威を守るため企業の採用活動が勉学を妨げると主張しているだけだ。大学院も含め、知識やテクニックばかり詰め込むサラリーマン養成学校になっているが、もっと柔軟な組織にならないといけない。判断力や論理性、人間が本来持っている美意識を成長させる教育が必要だ。

  人間が本来持っている美意識というのはちょっとわかりませんが、大学が本来提供すべき価値のことをきちんと言っているように思いました。食べるに困らないためには会社に入るのが一番楽な方法だとは思うのですが、大学がその手伝いをする必要は全くないと思います。このあいだニュースで「叱られ方を教える大学」が取り上げられていて、驚きました。学生のレベルもあるのかもしれませんが、僕は大学でそういったくだらないことにほとんど関わらずに卒業することができてよかったと思っています。僕の母校も、卒業するかしないかのあたりで変な感じになっているという話を聞きましたが、ギリギリセーフで滑り出られてよかったです。

 実際のところなんであっても、する人はするししない人はしない、のですが、まったく勉強しない人やそもそも勉強する能力がない人がとりあえず大学へ行くという風潮があるのは、大学・学生双方にとって不幸だと思います。教員は留年させないように頑張らないといけないようですし。

 しらべてみると、平成30年度では高校卒業者のうち55%もの人が大学に進むそうです(ちなみに60年前は10%くらい)。学問の門戸が広がり国民に広く知が浸透した、という見方もできますが、無駄に学生期間を延ばしているだけのようにも見えます。

 

おわりです。