2017年10月22日の読売新聞の感想
実に一か月ぶりの更新です.強い要望をうけ,放置もよくないなと思い更新します.このように書いた後にまた更新が途切れるという,まさにインターネット,と言わんばかりの展開にならないよう気を付けたい次第です.
感想とは全然関係ありませんが,昨日引っ越しました.きちんと手続きをしたとはいえ,転居した翌日から新聞を届けてもらえるのはうれしいですね.
8党公約比較
引っ越しがあったので金曜に投票してきちゃってるのですが,各党の公約の比較記事をもとに,いいと思うところと悪いと思うところをまとめたいと思います.いいと思うところがない党もありますが,無理矢理ひねり出そうと思います.基本的に,目立つ野党は公約以前に公示前のいろいろな動きがダサすぎたので支持することはできません.取り上げる順序は,新聞に載っている順序です.
●自民党
原子力規制委員会の新規制基準に適合する原発の再稼働を認める,という方針を支持します.原発ゼロを掲げる政党は多いですが,再生エネルギーとか,新しいエネルギー源がどうとか言っていて,あまり現実的な感じがしません.リスクの源を排除して臭いものにフタ,という考えはあまり得策ではないと思います.適正な管理の方法と,事故発生時の対応をきちんととるようにすることをまず考えるべきです.急にすべてをなくすことはできない以上,アレルギー的に反対するのではヒステリーとおんなじです.
低所得家庭の子供に限り高等教育の無償化を実現,という方針もいいと思います.すべての学費を無償化するというのは全く賛成できません.憲法に書き込むなんていう政党もありますが,もってのほかです.悲しいかな多くの学生は,勉強するために学校に行っていませんので.
幼児教育の無償化を目指している,という点は疑問です.無償化というと聞こえはいいのですが,次のような意見を読んで,いたく共感したからです.“幼児教育の無償化というといいことのように思えるが,保育士の待遇はそれで本当によくなるのだろうか.保育サービスはそれ自体が利益を生み出すものではないので,政府や自治体による支援が不可欠である.保育サービスの利用料を無償化する穴埋めを公金からするだけにとどまってしまえば,保育士の待遇改善は全く望めないし,待遇改善までしようとすれば,そこにかかる費用が大きくなりすぎてしまう”
●希望の党
正社員化促進法(正社員雇用を増やした企業の社会保険料負担を免除)というのはいいと思います.正社員化促進の何らかの仕組みをつくろうというところがいいです.ただ,毎年採用しないような中小企業はどういう扱いになるのか,何をもって増やした,と判断するのか,など疑問があります.
大阪,名古屋,東京を中心とする大経済圏「東海道メガロポリス」を誕生させるというのも,夢があっていいと思います.ただ,具体的なメリットデメリットおよび実現への道筋がわかりません.
希望の党は基本的に夢の話ばかりしていて,現実感がありません.ユリノミクス,などとも言っていますが,その名前言いたいだけじゃないのかというくらい中身がわかりません.あと無意味な横文字が多く,日本語で言えよと思います.発足の経緯と,発足後の元民進党の人びとのうごめきがダサすぎて,政党としては終わってると思います.
●公明党
「消費税率の引き上げ」と「軽減税率の確実な実施」を掲げており,良いと思います.一回消費税上げるぞ,来年からだぞ,となったときに覚悟したので,上げるならはやく上げろ,という気持ちなんです.そのさい,過去に決めたことをきちんとやるぞと言っているのは信頼がおけます.
地方でも都市部と同じように働ける「ふるさとテレワーク」を推進,というのもいいと思います.技術的には十分可能だと思うので,政策として広めてくれるととってもいいです.僕は都市部の人口をもっと日本中に拡散させたほうがいいと思っているので.ただ,機械を通さずに顔を合わせて会話したり意思伝達をすることは仕事において重要だとも思っているので,実際やってみたら嫌だな,と感じてしまうかもしれません.
「19年までに幼児教育の無償化」を掲げていますが,自民党のところに書いたように,それはやめた方がいいと思います.
●共産党
むずかしい!!!
保育士,幼稚園教諭,介護職員等の待遇改善を掲げているところはいいと思います.また,震災復興に関しても,自主避難者を含めた避難者に対する支援を明確にしているところも温かみがあっていいと思います.財源は?とは思いますが.消費税上げないと言っているので.
あと,この党は希望の党に行かなかった民進党の人たちの集まりです.希望の党に行った方の人たちは全員ダメだと思うので,膿を出し切ったこの集団は比較的まともなのでは,と感じます.
歳入庁の設置により歳入の管轄を一元化,というアイディアは,実用的なのでは,と思います.事務的に複雑だとおかしなことが起こることが多いので.また,解雇ルールを明確化というのもいいような気がします.原発に関して,現実的な廃止の段階を経ようとしているところに好感が持てます.市場競争に任せることと稼働のために都道府県の許可を得ること,としています.市場競争に敗れればなくなるけれど,何が何でもゼロと言っていません.
ただやっぱり,教育無償化を憲法に明記というのはやめてほしいです.
●社民党
ブラック企業の規制強化,カジノ解禁に反対というところは実現させてほしいです.が,他のことはあんまりよくないと思います.
消費税マイレージ制度は,ユニークでいいと思います.消費税マイレージ制度とは,何らかの方法で買い物のたびに個人が支払った消費税をカウントして,支払額に応じて年金支給時に還付するという仕組みです.支払った税金の使い道が明確ですし,将来の給付が増えるなら,と消費が増える効果が期待できるのが利点です.また,個人消費の性向がデータとして得られるというのも経済に与える利点となります.しかし,個人の買い物一つ一つをきちんと把握する必要があるのと,それに抵抗がある人が多そうなのが問題点です.個人的には,平和ボケなのかもしれませんが自分の消費性向が把握されても全然かまわないので,抵抗感は少ないです.日本も最近の中国のように現金を使う頻度が少なくなれば消費税のカウントもしやすくなって実現に近づくのでは,と思います.
自分が大きく興味があるのは,政治的にいえば「地方創生」なので,そういう色の濃い政策を行う党に頑張ってほしいです.しかし,今回の選挙の争点ではないので別のところで選択するしかありませんでした.
ニャるほど!社会保障 若い世代は損って本当?
年金について,現在の高齢世代と若年世代の間に格差があるのか,ということを説明した記事.
現在72歳の夫婦が平均余命まで生きるというモデルで計算すると,厚生年金を納めた額は1000万円で,受給額は5200万円となる(5.2倍).一方,現在22歳の夫婦であれば,厚生年金を納める額は3400万円で,受給額は7900万円となる(2.3倍).この差は大きいが,かつては年金がなかった親世代を養わなければならなかったなど社会情勢が異なることから一概に比較はできないことに注意とのこと.
一概に比較できないとはいえ,なんか負担感大きいような気がするナァというのが正直な感想です.やっぱり高齢者の投票率が高いというのがこれに反映されてるんだろうなと思います.さっきの公約比較のところには書いてないですが,共産党の政策はもう高齢者のための党かよというくらいな雰囲気のものでした.
自分は自分なので,しっかり働いて自分が食べる分は確保しよう,という感じで生きられたらいいのですが,やっぱり誰か助けてよ,という気持ちもあります.助かりたい.
おわりです.