読売新聞の感想

読売新聞を読んで思ったことを書きます。

2017年6月11日の読売新聞の感想

文外交 手詰まり

 見出しでちょっとウケてしまいました。韓国の政権は、大統領の就任から間もないのに各閣僚の良くない所をあげつらわれて辞職・更迭の流れが相次いでいるようです。

 アメリカとはTHAAD(ミサイル迎撃システム)の配備に関して(事実上)もめています。文大統領的には、(小池都知事よろしく)その安全性や運用のための調査をしてから導入したいのでもう少し時間をくれ、という態度ですが、アメリカ側は、さっさと導入させたいのです。一応アメリカ側は文大統領の姿勢に理解を示していますが、内心はイライラしているようです。

 また、北朝鮮との対話路線で行くという文政権ですが、北朝鮮には完全に無視されているみたいです。韓国は北朝鮮からの接触申請を15件承認している一方、北朝鮮側は接触自体を拒否。南北離散家族の面会再開には、脱北した人の送還が条件ということで、実質無理です。

 日本も政治やなんかで表舞台に立つ人に、本筋とは違うところで厳しいよなぁと思いますが、韓国もそうなんだなぁと強く感じました。話を聞くに、閣僚候補の人が行ってきたことは確かに批判されてしかるべきなことが多いですが、大統領不在の緊急事態がしばらく続いたのにスタートアップでがたついてしまってはその先何にもならないのではないでしょうか。それは文大統領の任命責任とか、更迭される閣僚の資質の問題だけではないと思うのですが。

 

ページの向こうに 物理学者が生命現象に挑戦

 地球科学者の大河内直彦さんが、本を紹介するコーナー。基本的には理工学の本が紹介されることが多いです。

 今回は、かの有名な物理学者シュレーディンガーが著した『生命とは何か』が紹介されていました。

畑違いの分野に正面から挑む研究は往々にして陳腐な結末を迎えるものだが、本書は数少ない成功例の一つである。 

  この本が書かれたとき、DNAの存在はまだ解明されていませんでしたが、シュレーディンガーは「非周期性結晶」と名づけた物質の存在を予言しました。これはのちのDNAのことでした。1944年にこの本が出版され、9年後にDNAが発見されます。

量子力学の確立に大きく貢献した著者とはいえ、本書が書かれた頃にすでに隆盛となりつつあった素粒子物理学に関わることはなかった。 時代に取り残されてしまった理論物理学者が書いた、時代を超越した名著なのである。

  このコラムはこのような言葉で締めくくられています。科学の世界では、どんなに苦労してつくった理論も、正しくなければ採用されず日の目を浴びません。完成した理論は、泥臭さが排されスタイリッシュに仮定から結論へと至ります。それでも、その工事現場のようなものはどこにだって存在します。工事現場に触れるのは大変しんどいのですが、シュレーディンガーの本ならちょっと読んでみようかなという気になって注文しました。

 

暗闇の合コン 外見より内面

 完全にアイマスク装着状態で、食事や会話を楽しむ。ときには握手もする。そんな合コンが近頃都内のどこかで行われているそうです。暗闇の中で互いが互いを気に入れば、会の終了時に連絡先を交換できるが、そうでなければ互いの姿を見ることはない…という徹底したシステム。

 視覚以外の感覚に異性のマッチングを求めるのは、スリリングで面白いなあと思いました。ともすれば会話の内容と表情やそもそものルックスですべてが決まってしまう初対面の関係の中で、そこをシャットアウトし、声質や肌触り、それに見た目以外のところから来る空気感だけで判断を促す、というのは斬新です。

 

おわりです。