読売新聞の感想

読売新聞を読んで思ったことを書きます。

2017年1月29日の読売新聞の感想

医療、介護 休業の目的は「両立」

 近頃目にすることが多い、「介護休業」ですが、その一番の目的はなんでしょうか、という問いかけから始まる記事。その目的は「取得者が介護に専念できるように」ではなく、「仕事と介護を両立できる体制を整えること」とあります。

 多くの人が上記のような誤った理解をしているようで、その誤解を改めるための富士通の取り組みが紹介されていました。それは、制度の名称を「介護休職制度」から「介護・介護準備休職制度」に改めること。ちょっとしたことですが、これはかなり効果的だと思いました。

 自分も誤って理解していたので、介護休業をすることを想像したとき、数か月くらい休みをもらったところでどうしろっていうんだろうなと思ったものの、まだ先のことなので真剣に考えずに脳内で放置してありました。記事を読んだ今、少し考えたらたどり着けるだろうよ、という答えでしたが、この記事を読んで導いてもらえたので良かったと思います。

 

サイエンスview 顔の好みを変える

 すごいことが書いてありました。訓練を重ねて「好き」、「嫌い」の認識を変えることができるのだそうです。京都府の国際電気通信基礎技術研究所(ATR)が昨年9月に発表した成果です。

 fMRI(機能的磁気共鳴画像装置)で、リアルタイムで脳活動の様子をモニタリングしながら行う実験です。

  1. 被験者に、多くの人間の顔写真を見せてその顔が好きか嫌いかを10段階で評価してもらいます。
  2. 脳活動のパターンをAIで解析し、「好き」と感じたときに特徴的な脳活動、「嫌い」と感じたときに特徴的な脳活動をデータとしてストックします。
  3. 被験者の脳活動が「好き」と感じたときのものと一致するときほど大きな円が画面に表示されるように設定し、任意の顔写真を見せて、「画面に出る円がなるべく大きくなるよう自由に脳活動をしてください」と被験者に伝えます。この際、被験者はどのような設定で円の大きさが変わるのかは知らされていません。
  4. 大きな円を出すことができた人には金銭報酬を与えます。

このような実験を被験者ごとに1日180回、3日間(!)つづけたそうです。この実験では、好みが「中程度」のものばかりを見せたそう。

 実験が終わった後に、ふたたび顔の好みを10段階で評価してもらうと、はじめは「中程度」だった好みの顔が「好き」として認識するようになったそうです。同様の方法で「嫌い」と認識させることもできたとか。

 この方法を応用することで、過去のトラウマや精神疾患を治療することが期待されます。この技術はDecNef(デックネフ:Decorated Neurofeedback)とよばれているそうです。

 これは日常的に応用できると思います。僕は結構「楽しいから笑うのではなく、笑っていると楽しくなる」という考え方が気に入っていて、実践しています。このことは結構実感を伴って効果があると思っていますが、この研究結果はそれを科学的に裏付けるものと考えていいだろうと思いました。「気の持ちよう」ですべては片付きませんが、利用する価値は大いにあるということですね。

 

おわりです。