読売新聞の感想

読売新聞を読んで思ったことを書きます。

2016年10月10日の読売新聞の感想

「人口減少」負の側面だけか 技術、雇用 革新促して成長へ

 立正大教授 吉川洋さん、OECD東京センター所長 村上由美子さんの二人が持っている人口減少についての意見がまとめられていました。

 吉川さんは、「経済成長の要因の一つにイノベーション(革新)がある。人口減少と高齢化という社会構造の変化が進行しつつあることで新たなニーズが生まれるはずで、現在の日本が持っている技術力、所得水準、市場規模などの『イノベーションが起きる必要条件』と相まって、イノベーションが起こる見込みはある。また、経済成長や景気は人々の気分によっても左右されるので、経済成長の恩恵を素直に認め、明るい方向にもっていくべき」と述べています。

 一方、村上さんは「人口減少、高齢化という現状は、AIを活用したロボットなど新技術を導入しやすくして、社会の労働生産性を高める。その結果として生じる失業者に関しては、『中途採用増、成果主義に基づく長期雇用、非正規と正規の流動性促進を旧来の雇用形態と組み合わせたハイブリッド人事』を行うことで解消できる。日本の労働者の数的思考力と読解力は再教育に耐えうるもので、流動性が高まっても十分対応できる」という意見でした。

 AIの力でマンパワーを減らせる部分は多数あると思います。この間の報道でAIが論文を「読んで」疾患にかかわる遺伝子の情報を得て治療につながったというのがありましたし、似たようなことはいろんなところでできるでしょう。そういうわけで、経済成長も進むというのはそうなんだろうなと思います。

 しかし、ハイブリッド人事って破たんするんでは?と思います。人にはなるべくその場から動きたくないという慣性があると思います。村上さんの提案の通りにいけば、流動的に働く人と固定的に働く人が存在して、やっぱり流動的な人からは不満が出ると思います。それに、再教育がしやすいと言ってもひとところで長く研鑽を積んだ人とは差が歴然としてしまうと思います。流動的な働きかたをしている場合、業界にこだわっていられないという事情だって出てくると思います。

 とはいえ、自分の中で納得のいく対案がないのであげつらうだけになってしまいます。

 

読売歌壇・俳壇

 今週はこの短歌がよかったです。

 ゆらゆらと右に左についてくる今宵の月は酔つてゐるらし

 (青梅市 諸井末男さん 選者:俵万智さん)

 こういう擬人化は好きです。そしてもちろん、主体が酔っているんでしょうから、そのユーモア感もまた。

 

 俳句はこれが。

 林檎むくりんごくるくるまはしつつ

 (松山市 久保栞さん 選者:小川實さん)

 一行の頭が漢字、あとはひらがなという字の並びがよく、さらには奏でるリズム感そして浮かび上がる情景とどれをとってもよかったです。

 今日は余裕があったので、初めて辞書を引いてわからない単語を調べながら俳句と短歌を読んでみました。結構手間ですが、深みが出ますね。

 

若い女性 運動不足

 スポーツ庁が「体力・運動能力調査」の結果を9日に発表したそうです。その結果、見出しの通り若い女性が運動不足なことが明らかになったようです。記事には年代別に「運動・スポーツを週に1日以上した人の割合」が示されていました。男女ともに中学校2年生ぐらいをピークに減少し、高校卒業から横ばい、50代から上昇するという傾向がありました。横ばいの時は男性が60%くらい、女性が40%くらいになっています。女性は18歳で最低になったとのことです。

 見出しがちょっと面白かったので取り上げてしまいました。記事の内容には、そうなんだ、という思いを抱きました。

 

おわりです。