読売新聞の感想

読売新聞を読んで思ったことを書きます。

2016年9月23日の読売新聞の感想

異国ログ オリの中にいるのは

 パレスチナはガザ南部の動物園の話題です。「世界で最悪の動物園」と評されていた動物園が、8月末に閉鎖されたそうです。

 2014年にイスラエルとの紛争で死んでしまった動物たちおよそ300頭をはく製にして展示したということでそういう評価を受けてしまったそうです。閉鎖直前は、餌代の捻出も難しく、5日に一度ほどしか動物たちを食べさせられなかったそうです。その様子を見かねた動物愛護団体が、動物たちを引き取っていったそうです。

 とはいえ、その状況は飼育する人間が無慈悲なために招かれたことではありませんでした。26歳の動物園経営者は「動物が救われたのは喜ばしいが、人間よりも動物の支援の声のほうが先に聞き入れられたのは皮肉だ」とのコメントを残しています。ガザ地区は壁や柵で囲まれ、外に出るにはイスラエルの許可がいることや、失業率60%、貧困率70%という現状は、まさにオリの中。

 まるでショートショートの一作品のような話です。きっと、はく製展示も苦肉の策の一つだったのだと思います。この話の中心が、娯楽の代表格、動物園であるというのもまた、救いのない話だなと思いました。

 

解説スペシャル パラリンピック総括

 オリンピックもパラリンピックもあんまり追ってないのでどういう試合が繰り広げられたりしたのかは知りませんが、考えなきゃいけないことが書かれていました。

 日本では、障害者がスポーツ施設を利用したり、学校の体育に参加するのに高いハードルがあるということです。単純にスポーツ施設に行こうとしても利用を断られたりするし、ホテルの宿泊等にも難があるため地方遠征も断念せざるをえなかったりすると言います。パラリンピックに出る選手でさえそのような経験をしているのであれば、かなり多くの障害をもつスポーツ選手が同じ思いをしていることは想像に難くありません。

 2016年9月9日の新聞に載っていたパラリンピアンのコメントを思い出します。 要約すると、できないと思うことが壁を作っているのであってまずは思うことをやめてやってみましょうというような感じです。

shinbun-no-kansou.hatenablog.com

  イギリスの「スポーツイングランド」という施設ガイドラインには以下のように書かれているそうです。

障害とは、障害を持つ人にあるのではなくその人の行動を制限する環境の貧しさが創り出すもの。 

  施設の充実にはコストもかかるし、障害者の存在は社会では少数派なので軽視されてしまいがちになるのは仕方のないことなのかもしれませんが、少しでも先を行く国や地域のうごきを知って意識を高めるのが、まずは重要だと思いました。

 

おわりです。