2016年9月13日の読売新聞の感想
人生案内 夢との向き合い方に困惑
抱いた夢は何一つかなっていないのに、なぜか幸せな気分があふれ、困っています。
40代会社員女性の相談でした。冒頭が上記の一文で、かなり力のある一文だ…と思ってついつい目を引かれてしまいました。
その日、夢は本当に死んでしまいます。
これが、その〆の一文です。たかだか500文字程度のこの欄に、とても強い情感を覚えました。
読売歌壇・俳壇
今週はこの歌が。
心なぎてかたへにねむる横顔は若き面影残るわが妻
長い年月を暮らしてきて、楽しいことばかりではなかったはずです。それでも年を取り、心がないでいるところで横に眠る妻に昔の面影を見る。しみじみとした感動がありました。
俳句はこちらが好きでした。
舟虫に肝の坐りし奴もをり
(千葉市 谷ひとしさん 選者:矢島渚男さん)
うごめく虫たちのなかに動かないでじっとしたやつって必ずいますよね。それを「肝の坐りし」というの、とっても良い感じです。
おわりです。