読売新聞の感想

読売新聞を読んで思ったことを書きます。

2016年6月27日の読売新聞の感想

国民投票 「まさか」離脱派後悔

 英国がEUを離脱するということになってからというもの、新聞はその話題で持ちきりです。非常に大きな決定にかかわる国民の姿勢は、必ずしも真剣なものでなかったということが浮き彫りになる記事が載っていました。ツイッターには「どうせ残留すると思って深く考えず離脱に投票した」という投稿があるそうで、この投稿者は氷山の一角に過ぎないと思います。学生のころ、本当かどうかはわかりませんが「ギャグとして幸福実現党に投票する」と言っていた人がいたりしたことを思い出します。(幸福実現党支持者の人には申し訳ありません)

 昨日の新聞に、駿河台教授の成田憲彦さんの文章が載っており、そこでは大きく示唆に富んだことが書かれていました。要約すると、「意思決定のシステムとしての国民投票は必ずしも優れているものではない。参加者個々の情報の獲得・解釈には大きく差があり、危険が大きい」ということでした。

 今日の記事はそれを如実に表したものだと思いました。英国の国民投票までに「自分ならどっちに入れるか」という事を考えながら暮らしてみましたが、あまり真剣に情報収集する気も湧かず、「自分は割合保守派だから」といった程度の理由で残留派ということにしました。英国にもそういう適当な人がいないはずがありませんよね。

 僕はとてもじゃないけどくらしを支える制度すべてに細やかに気を配って議論することはできないので、代議制をとって専門家に議論してもらえることはとても助かるなぁと思っています。

 

【多数決】民意の反映は選挙制度次第

 ジャーナリスト武田徹さんの文章が載っていました。上の記事ともかかわるものです。参院選が始まったことをきっかけに「多数決」のはらむ危険について述べていました。2000年のアメリカ大統領選を例に挙げ説明しています。人気のあったゴア氏とそれに近い政策を掲げたネーダー氏が、票の取り合いになり、結果的に不人気のブッシュ氏が当選したということです。選挙制度の改善を目指そうにも、政治家にとっては現在に選挙制度は「自分がかつて勝利したときのルール」になるわけで、あまり変えたがらないのが現状であるから、世論の形成と世論形成に至るまでの「選挙リテラシー」を大事にしなければならないと書かれていました。

 このことに関しては、きちんと頭を使って公平な選挙制度に対する理解を深めないとなぁと思います。

 

読売歌壇

 今週はこの歌。

 夫在らば勇みて観にも行くものをわが町に今日「のど自慢」の来

   (富山県 松田敦子さん 選者:小池光さん)

 

 残された人の喪失感と、哀愁を表す作品が好きです。

 

おわりです。